2025年9月8日、メルセデス・ベンツは今後3年間で 40以上の新型モデル を投入する、史上最大規模のプロダクト攻勢を発表しました。
これを支えるのが、同社の新たな生産戦略 「Next Level Production」 です。
Next Level Productionとは?
「Next Level Production」では、デジタル化と自動化を駆使し、生産ネットワークの柔軟性、効率性、持続可能性、耐久性 を大幅に向上させるとされています。
複数のパワートレイン(ガソリン、ハイブリッド、電動)を 同一ラインで生産可能 にすることで、世界中の工場で効率的に新モデルを生産できる体制を整えるようです。
生産開始予定のモデルは?
- 新型GLC(MB.EAアーキテクチャ採用):2026年第一四半期よりブレーメン工場で生産開始予定
- CクラスEQモデル:2026年第二四半期よりケチケメート工場で生産開始予定
- 電動AMGモデル:シンデルフィンゲン工場で準備中
また、GLCは従来のガソリン・ハイブリッド車と電動モデルを同一ラインで柔軟に生産可能との情報もあります。
AIも活用
- ・デジタルツインと呼ばれるデジタル空間での再現技術を用いた生産シミュレーションで、工場改修や新工程導入を迅速かつ低コストで実現
- ・AIアプリケーション「MO360」 による生産最適化
- ・MB.OS によるクラウドベースの生産技術との統合
- ・将来的には Apptronik社のヒューマノイドロボット を活用した物流効率化も計画
などの取り組みが挙げられています。
新型モデルを既存ラインにスムーズに組み込みながら、生産の安定化と柔軟性向上を両立していくとのことです。
地球環境へも配慮
- ・メルセデス・ベンツの自社工場は 2022年以降、ネットカーボンニュートラル
- ・2030年までに 生産エネルギーの70%を再生可能エネルギーで賄う計画
- ・ドイツ国内では 陸上・洋上風力発電所の建設も進行中
- ・世界の全生産拠点で 2039年までに100%再生可能エネルギーを目指す
- などが記載されています。
- ドイツ企業らしいエコな取り組みですね。
コスト削減と効率化
2024年から2027年にかけて、デジタル化やAI活用、再生可能エネルギーの導入により 生産コストを10%削減する計画です。
また、低コスト国での生産比率を2027年までに15%→30%に引き上げ、柔軟な生産体制を強化します。
メルセデス・ベンツは「Next Level Production」を通じて、知能化・柔軟化・効率化・デジタル化・持続可能性・耐久性 の6つを軸に、新型モデル攻勢を加速させるようです。
Aクラス廃止などで台数を追わずに利益を追うという方針のようですが、意外にもきっちりコストカット・効率化の徹底も頑張るようですね。
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