近年、燃費の良さと燃料代の安さから人気を集めてきたディーゼル車。特に走行距離の多い方や商用車ユーザーにとって「軽油で走る」という点は大きな経済的メリットでした。
私もディーゼル車であるCLA200dに乗っていますが、燃料費の安さはありがたいです。
しかし、そんなディーゼル車ユーザーにとって無視できないニュースが出てきました。それが「ガソリンの暫定税率廃止の可能性」です。もしこれが実現すると、軽油とレギュラーガソリンの価格差が縮小し、ディーゼル車の燃料コスト面での優位性が薄れてしまうかもしれません。
暫定税率とは?なぜガソリンが高いのか
現在、日本のガソリン価格には「揮発油税」や「地方揮発油税」といった複数の税金が課せられています。これに加えて、1970年代の財政対策として導入された「暫定税率(上乗せ分)」が存在します。
暫定とは名ばかりで、実質的に長年据え置かれたままのこの税率が、ガソリン価格を押し上げてきた大きな要因です。
レギュラーガソリンには現在、1リットルあたり約53.8円の税金がかかっていますが、そのうち約25.1円がこの暫定税率の上乗せ分にあたります。
暫定税率が廃止されるとどうなる?
仮にこの25.1円が廃止されれば、ガソリン価格は一気に下がります。たとえば、現在のレギュラーガソリンが170円/Lだとすると、理論上は145円程度まで下がる計算になります。
一方、軽油には暫定税率はないので、ガソリンだけが大きく値下がりし、軽油との差が縮まるというわけです。
ディーゼル車の経済的メリットが薄れる?
これまで、軽油とガソリンの価格差(20〜30円/L)に魅力を感じてディーゼル車を選んでいた方にとって、これは見過ごせない話です。
価格差が10円以下になると、車両価格の高さ(ディーゼル車はガソリン車より高価)や重量税、メンテナンスコストの高さなど、ディーゼルの“デメリット”が目立ってくることになります。
確かに燃費はディーゼル車の方が良いですが、年間の走行距離がそれほど多くない一般ユーザーにとっては、「わざわざディーゼルを選ぶ理由」が薄れてしまうかもしれません
今後ディーゼル車はどうなる?
もちろん、燃費性能やトルクの太さなど、ディーゼル車の魅力が消えるわけではありません。しかし、「経済性」という強みが弱まると、選択肢としての立ち位置が変わってきそうです。
さらに、欧州を中心にディーゼル車の販売規制やEV化の流れが加速している中、日本でもこうした政策的な変化はディーゼル車市場に影響を与えそうです。
まとめ
これからは燃料代価格差を意識したパワートレイン選びではなく、純粋にガソリンのフィーリングが好きか、ディーゼルのフィーリングが好きかという単純な観点で選ぶ感じになるかもしれませんね。
ガソリン車とディーゼル車の比較については下記記事もご参照ください。

コメント