日経ビジネスが実施した最新のNPS(ネットプロモーター・スコア)調査で、高級車部門の主役とも言えるレクサスがトップに立ちました。NPS40.2という高評価で、メルセデス・ベンツやBMWといったドイツ勢を大きく突き放した格好です。

数字が物語るとおり、レクサスは2024年の国内登録台数で約8万6000台を記録。メルセデスとの差は3万台以上に広がり、かつて越えられなかった「5万台の壁」すら完全に突破してきました。
特に「LBX」「NX」「RX」などのSUV勢の強さも後押しし、2025年の日本導入20周年に向けてブランド価値は着実に浸透しているようです。
「顧客が期待を上回る体験」とは何か
レクサスの強みとして専門家が指摘するのは、クルマそのもの以上に“体験価値”の質の高さです。
事前の期待をどれだけ上回れるか。
これは高級車ブランドにとって普遍のテーマですが、レクサスは販売店での接客や徹底したコンサルティング姿勢によって、この部分で大きくリードしているように見えます。
営業スタッフは専用施設で所作まで訓練され、「商談」ではなく「コンサルティング」を徹底。
顧客情報の事前把握、会話の録音によるフィードバックなど、顧客満足のために“仕組み”として投資している点が印象的です。
これは、メルセデスも学ぶべきポイントが多いと感じます。
もちろんメルセデスの販売店でも高いホスピタリティは定評がありますが、日本市場特有の「接客品質への期待値」は年々上がっていると感じます。
メルセデス・ベンツが向き合うべき未来
今回の結果は、メルセデスにとってある意味で良い刺激だと受け止めています。
メルセデスはクルマそのものの先進性、デザイン、走り、そしてMBUXを代表とするデジタル体験など、強みは数多くあります。しかし今後の日本市場でより多くの支持を得るには、
- ・販売店の“体験”をどう磨くか
- ・顧客が「またメルセデスを選びたい」と感じる瞬間をどれだけ提供できるか
- ・オーナーだけが味わえる価値をどう拡張していくか
といったソフト面での戦略強化が重要になってくると感じます。
高級車の競争は、スペックではなく「心に残る体験」の勝負へ。
レクサスのNPS首位は、その流れを象徴する出来事といえそうです。
私は2019年にメルセデス・ベンツの正規ディーラーで新車のCLA200dを購入しましたが、ディーラーへの印象は正直あまり良くありません。
購入の意思が固いと思われるまではテキトーにあしらわれていた感じも否めません。
最近の車検でも適切なメンテナンスプラスライトへの誘導もされませんでした。
ただの不親切なのか、利益を追求するための作戦なのかも分かりません。
ディーラーの全員が不親切というわけではありませんが、統一されたホスピタリティという観点からはもう少しレクサスに学ぶべき点はあるように感じました。
今後のブランド戦略上もディーラーの質を上げていくことは大切だと思うので、メルセデス・ベンツ日本には頑張っていただきたいですね。



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