私は普段CLA200dに乗っていますが，先日，初代N-BOX（NAエンジン）を運転して隣の県までドライブする機会がありましたので比較レビューしたいと思います．
まず感じたは2名乗車でしたが，意外と非力感は薄いことです．普段は大トルクのディーゼルエンジンを搭載するCLA200dに乗っているので，N-BOXを運転するとフラストレーションがたまるかと思いましたが，意外と普通に流れに乗って走らせることができます．むしろ追越車線中心に走行できちゃっていました．流石に高速道路での急な追い越しや上り坂では非力感が出るかと思いますが普通に60km/h程度であれば山道も全開にしなくても登っていってくれます．つまり，高速道路をかっ飛ばしたいとかいうわけではなければ，特に目的地へ到着する時間はN-BOXでも変わらないなぁという実感が得られました．そして燃費もリッター20km程度とかなり優秀でした．
静粛性についてもやはりエンジン音，ロードノイズ共にCLAよりは入ってきますが，著しく疲れるほどの音量ではなく，安っぽい音質でもないので，コンパクトカーと大差ない音環境だと思いました．（過去にちょい乗りしたミライースはかなり軽自動車っぽい音を響かせていたのでN-BOXは優秀だと思います．）もちろんブレーキ性能も一般道を走る限り，何の不満もありません．
一方，CLAと決定的に違うと感じたのはステアリングフィールです．N-BOXはステアリングセンター周辺の不感帯が大きく，低速ではステアリングを軽く左右に振っても車がほとんど反応しません．穏やかなハンドリングと言ってしまえはそれまでで，特に実用上不満はありませんが，路面からのインフォメーションは全然掴めません．その点，CLAはセンター付近でもしっとりと重みのあるステアリングフィールが得られ，路面の状況もわかりやすいですし，僅かな進路変更なども行いやすいです．この辺にコストの差を感じました．しかし，N-BOXもワインディングロードで多めにステアリングを切り込むようなシーンではどっしりとした反力を感じることができましたので，その領域では十分合格点だと感じました．
なお，片道2時間ほど運転しましたが，身体的疲労度は意外とそんなに変わりませんでした．その一方で今回乗ったN-BOXには自動ブレーキなどは一切ついていなかったので，その面では追突しないように集中して運転しなければと無意識に思ってしまうので精神的疲労度は増えたようには感じました．最新のN-BOXであれば自動ブレーキも装備されているので，この部分も改善されるでしょう．
以上，普通，比較検討車種には入らないであろうCLAとN-BOXとの比較記事を書いてみました．やはりN-BOXは日本で一番売れている車であり，趣味性を除けば，快適に目的地に着くことのできるコスパ最高の実用車であると実感しました．
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