2022年後半からの円安で輸入品の価格は国産品と比較して上昇しています.
Apple製品などの値上がりも顕著ですが,輸入車も例外ではありません.
さらに世界的な物価高も追い風となり,メルセデス・ベンツのAクラス値上がり幅はすごいことになっています.
2019年3月に現行型AクラスでA200dが登場した時は399万円でしたが,現在は558万円に値上がりしています.
もちろん,2019年のA200dはレーダーセーフティーパッケージ(24万円)がオプション扱いだったので,横並びでの比較はできませんが,それでも実質的には135万円の値上がりです.
フルオプションのA200dは車両本体価格で675.3万円,フロアマット,ドラレコ,メンテナンス&補償プラスまで装着すると本体価格709万円,諸経費込みだと717万円の見積もりになります.
ちなみにフロアマットは社外品で節約することは可能です.
メルセデスの最廉価モデルのAクラスハッチバックで700万円級の予算が必要という訳です.(オプションをAMGラインだけにしても650万円級の予算が必要です,)
さらにメルセデスは現行モデルを最後にAクラス,Bクラスを廃止する方針が報じされています.
そうなると,現行モデルのライフサイクルが終了する2026年頃にはメルセデスの最廉価モデルはCLAあたりということとなり,価格帯はさらに上昇していることが予想されます.
もはや最低でも700万円支払わないと手に入らないブランドへ舵を切ったということです.
トヨタで言えば,クラウンクロスオーバーの最高級グレードと同等以上の価格帯となります.
レクサスよりも明らかに高めの価格帯で勝負することになります.
おそらく,メルセデスの販売台数は落ち込むでしょう.
ただ,プレミアムブランドとしては単純に販売台数だけを追い求めるわけではなく,ある程度の希少性も担保しつつ一台あたりの利潤を確保するという方向性で間違いはないような気もしてきます.
もちろん中古車になればレクサスよりも値落ちはするので,安価で入手可能ではありますが,世間のイメージとしては現在以上にメルセデスベンツは高嶺の花という感じになる可能性が高いです.
私のような既存のメルセデスオーナーにしてみればブランド価値が今後も高まりそうなのはある意味歓迎すべきことなのかもしれませんね.
ただし,次の乗り換えでメルセデス・ベンツを購入できるかというと別問題にはなりそうです.
コスパ・リセールだけを考慮するとクラウンスポーツやレクサス系のSUVなどにした方が圧倒的にお得感があるのは否めません.
確かにメルセデスにはドイツ車らしい剛性感や直進安定性がありますが,国産車だと日常使用に耐えないかと言われると決してそんな訳ではないので,次は国産でもいいかなぁなどと思ってしまう自分もいます.
一方,希少性・ブランド力はレクサスやクラウンなどよりもメルセデスに軍配が上がるので,気軽に今乗っているCLA200dを手放してしまうのは憚られます.
私はメルセデスブランドが欲しくてCLA200dを購入した訳ではなく,たまたまかっこいいと思った車がメルセデスのCLAだったとうだけなのですが,いざオーナーになってみるとメルセデスのブランド力に惹かれてしまっているのかもしれないと最近の自分の心情を分析してみて感じてしまいます.(Aクラスファミリーはメルセデスの客層の中では底辺ですが,それでも高級車ブランドの一員であるという思いには浸れます.)
このあたりはやっぱり「メルセデス強し」と言える部分なのかもしれませんね.
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