CLA200dが納車され2年半が経過しました.
これまで2万キロ以上を走破しましたので,ドライブフィールについてまとめてみたいと思います.
エンジンパワーは?
OM654q型直列4気筒ディーゼルエンジンは最高出力150ps,最大トルク320Nmです.
最高出力は大した数値ではありませんが,実用領域となる低回転域では320Nmのトルクで素晴らしい加速を得ることができます.
スポーティーとさえ感じることができるディーゼルエンジンです.
高回転まで回してもパンチ力はありませんが,普通に街中や高速道路で流れをリードする走りを行う程度ではなんの不満もありません.
ディーゼルエンジン特有のガサついた回転フィールやノイズもほとんど感じないので大満足です.
ステアリングフィールは?
ステアリングの舵角が大きくなるにつれてギヤ比がクイックになるダイレクトステアリングが全車標準装備されています.
ダイレクトステアリングについては下記記事をご参照ください.
ダイレクトステアリングが搭載されているとはいえ,基本的にはCLA200dのステアリングフィールはクイックではありません.
むしろ高速道路を穏やかに巡行するのに適した安定性重視のステアリングとなっています.
ワインディングロードではディーゼルエンジン搭載FF車なのでフロントヘビー感がやや気になります.
ヒラリヒラリとコーナーを抜けていくという感覚よりはどっしりと安定感を味わいつつコーナーを抜けていく感覚です.
これはこれでメルセデスらしく,悪くないと思います.
サスペンションは?
CLA200dはエアサスや電子制御ダンパーは搭載されておらず,コンベンショナルなメカサスです.
Aクラスでは200d以下のモデルではリヤがトーションビームとなっていますが,CLAでは全車マルチリンクに格上げされています.
サスペンションのセッティングはAクラスファミリーでは最もアジリティーを重視したセッティングとなっているので,やや硬めです.
とはいえ,トゲのある硬さではないので,同乗者を不快にするほどではありません.
低速の凹凸ではユサユサと揺すられる感覚になる場面も多少ありますが,速度が上がると絶妙なフラットライドになります.
高速走行での欠点は目地段差などのやや大きめのギャップを踏むと突き上げ感がやや厳しいという点のみで,高速安定性は本当に素晴らしいです.
トランスミッションは?
メルセデス内製の新開発8G-DCTを搭載しています.
ダイレクト感のある変速を味わうことができますが,ガツンと電光石火のシフトチェンジというよりはトルコンATのような滑らかな変速の味付けです.
アウディのDCTの方がもっとDCTらしさはあると感じました.
CLA200dのDCTは渋滞時などでは僅かにギクシャクするシーンがありますが,それ以外は快適です.
エンジンがディーゼルなので,自らパドルシフトを操作して高回転をキープして走るなどというシーンが少ないのが残念ですが,ガソリンモデルならより楽しめるように思います.
静粛性は?
ディーゼルエンジンからの音の侵入は少なめであり,エンジンノイズが気になることはほとんどありません.
流麗なクーペスタイルでCD値0.23と良好なので風切り音も気になりません.
相対的にはロードノイズが目立つような音環境です.
Bピラーあたりからのビビり音も荒れた路面では聞こえてきます.
AクラスベースのCセグメント車なのでプレミアムセダンのような静粛性は期待しない方がいいでしょう.
このあたりはDセグメント以上と差がつきやすい部分だと思います.
その分,安く購入することができるので,価格差を考慮すると十分に許容範囲とも言えると思います.
今後のタイヤを静粛性の高いタイヤに替えれば音環境は改善すると思いますが,もしかするとディーゼルエンジンのノイズが目立つようになってしまうリスクもあるかもしれません.
まとめ
以上をまとめると,CLA200dは極端にスポーティー路線には振っていないと私は感じます.
十分に日常ユースでの快適性を考慮しつつ,ややスポーティーな味付けの足回りとしていると感じます.
ステアリングのライトウェイトスポーツのような軽快さはありませんが,メルセデスらしいどっしり感を味わうことはできます.
非常に良くできたバランスで無難にまとめたという仕上がりだと思います.
もちろんCセグメントベースなので価格相応な部分もありますが,誰が乗っても極端な不満は出にくい味付けだと思います.
見た目だけに惚れて飛びついて買ったとしても,同等以下のセグメントの車種からの乗り換えであれば十分に満足は得られると思います.
そしてCLA200dは高速燃費もリッター25km/L程度は普通に出ますので,エコカーとしての経済性も素晴らしいという点も付け加えさせていただきます.
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