メルセデス・ベンツは現行型のAクラスを最後のモデルとして、以降はAクラスを廃止する見通しであるとされていました。
詳細は上記記事をご参照ください。
結局、その後、2025年初頭にワールドプレミアされたCLAクーペを皮切りにCLAシューティングブレーク、GLA、GLBの4車種がメルセデスのコンパクトカテゴリーとして残ることとなっています。
しかしながらここにきてAクラスの後継モデルの開発がスタートしているというニュースが飛び込んできました。
これは、ここ数年同社が推し進めてきた「高価格帯モデル重視」の戦略からの大きな転換点と言えます。
新型Aクラスは当然ながら新型CLAなどと同様MMAと呼ばれる次世代プラットフォームを搭載します。
5ドア・ハッチバックとして開発され、内燃エンジンとEVの両パワートレインが用意される予定です。
アウディA3やBMW 1シリーズといったライバルに真っ向勝負を挑むモデルとなります。
現行の4代目Aクラスは当初2025年頃に生産終了予定でしたが、世界中の販売店からの強い要望と根強い人気を受けて2028年まで延命されることが決定しています。
新型モデルはそのタイミングに合わせて発表され、Aクラスの実質的な後継車としてすぐに市場投入される見込みです。
メルセデスはここ数年、オラ・ケレニウスCEOのもとで「量より質」戦略を掲げ、SクラスやEQSといった高利益モデルに注力してきました。
しかし2025年上半期の決算では、EV販売が前年比19%減、全世界販売台数も6%減と苦戦を強いられ、高級車偏重の戦略が市場シェア低下という代償を伴ったことが明らかになりつつあります。
今回の新型Aクラス投入は、そうした状況を踏まえた軌道修正の一手と思われます。
2028年に登場予定の新型コンパクトハッチバックは、Aクラスの後を継ぎつつも、EV時代に適応した新世代モデルとなりそうです。
競争が激化するCセグメント市場で、再びメルセデスが存在感を示すことができるのか、今後の続報から目が離せません。
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