メルセデス・ベンツのAクラスファミリー（Aクラス，Bクラス，CLA，GLA，GLB）において1.33L直4ガソリンの「180」にするか2L直4ディーゼルの「200d」にするか悩む方は多いかと思います．
GLA，GLBに関しては180がFF，200dが4WDとなることを考慮したら価格差が極めて少ないので200dの方がおすすめ度は高いかと思いますが，今回は駆動方式は置いておいて，純粋にパワートレインとしてのガソリンとディーゼルのメリット，デメリットを考えてみたいと思います．
低騒音，低振動を追求するならガソリン
私は両方のパワートレインを乗ったことがありますが，ディーゼルの200dはよく出来ているとはいえ，厳密に乗り比べるとやはりガソリンの方が振動面，騒音面で優位です．
ガソリンにすると136PS，200Nmとディーゼルの150PS，320Nmよりも動力性能は低くなりますが，日本で法定速度で走行する分には特に180でもパワー不足を感じるシーンは少ないかと思います．
燃費・経済性を求めるならディーゼル
ディーゼルとガソリンでは燃料代・燃費の両面でディーゼルの方に軍配が上がります．
私のCLA200dは高速巡航では驚愕の低燃費を叩き出してくれます．
特に高速道路利用が多く，年間走行距離が長い人はディーゼルがおすすめです．
ACC利用であれば高速道路でのストレスは大差ない
メルセデスには優秀な全車速追従クルーズコントロール（ACC）が装備されています．
高速道路をアクセル全開でかっ飛ばすというわけではなく，常識的な流れに合わせて追従走行するだけであればACC任せで走る人が多いのではないでしょうか？
そうなるとアクセルペダルから足を離して高速道路を走ることになるので，エンジンパワーの差を体感するシーンは少なくなりそうです．
もちろん，トルクの細いガソリンの方がキックダウンしてエンジン騒音が高まる可能性はありますが，高速域ではロードノイズの方が目立つので，あまり大きな差にはならないでしょう．
登坂路を多く走るならディーゼル
ディーゼルの太いトルクの恩恵を最も受けるのは登坂路走行だと思います．
低回転域からグイグイトルクが出るので，非常に乗っていて楽しいですし，運転も楽です．
日常的に山道の走行が多いのであればディーゼルを検討した方がおすすめです．
もちろん，ワインディングをかっ飛ばしたいという人はエンジンルームが重くなるディーゼルは鈍重だと感じる人もいるかもしれませんが，普通に走る分にはあまり気になりません．
耐久性・信頼性はガソリンか
メルセデスのAクラスファミリーはガソリン，ディーゼルともにマイルドハイブリッドなどの機構は非搭載です．
ただし，ディーゼルは厳しい排ガス規制をクリアするために複雑な排ガス浄化システムを搭載しています．
延長保証が切れる5年以上の長い期間，所有したい場合は煤が溜まってエンジン不調に陥ったり排ガス浄化システム関連に異常が出る可能性があるディーゼルの方が故障リスクが高い印象です．
まとめ
ディーゼルだと税金が安くなるメリットなどもあり，180と200dの価格差は比較的小さいです．ディーゼルの方が国産車にはなかなかない魅力を味わえるというメリットはあります．ただ，使用環境によってはガソリンにした方が幸せになる方も一定数いるとは思いますので，しっかりと両方のエンジンを試乗してから選択されることをお勧めします．
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