CLA200dには電動パーキングブレーキ,ブレーキホールド,アイドリングストップが備わっています.
ブレーキホールドとは信号待ちの停車中に作動させておくと,足をブレーキペダルから離しても停止保持してくれる便利な機能になります.
ブレーキホールドは他のメーカーでは事前にスイッチで作動させるか否かを選択しておく必要がありますが,メルセデスはホールドしたい時にブレーキペダルを奥まで強く踏み込むと作動します.
そのため,信号の右折時などでクリープ現象が欲しい時にはブレーキペダルを軽く踏んでおくだけにしておけばホールドされずにクリープ現象を利用できます.(厳密にはDCT車なので擬似クリープですねw)
これは非常に実用的な操作ロジックと言えるでしょう.
坂道発進もDCTはトルコンATより苦手ですが,ホールドさせておくことによって下がることなく発進することができます.
一方,アイドリングストップからの復帰についてもホールド状態と非ホールド状態で挙動が異なります.
アイドリングストップ中,ホールドを作動させていた場合はアクセルペダルを踏んだ瞬間にエンジンがスタートします.
ディーゼルエンジンでマイルドハイブリッドなどの機構も持たないCLA200dの場合はエンジンスタートまでわずかにタイムラグが生じます.
穏やかにアクセルペダルを踏み込んだ場合は大きな問題にはなりませんが,急加速が必要なシーンなどで強めに踏み込む場合はエンジンがかかってからいきなり大きなトルクがDCTに伝わるような感じになるため,トランスミッションへの負荷が気になります.
急加速が必要な場合はあらかじめブレーキペダルを再度踏み込んでホールドを解除しメーターパネル上のHOLDの表示が消えてからアクセルペダルを踏み込んだ方がいいと思います.
というのも非ホールド状態であればブレーキペダルを離した瞬間にエンジンが再始動するので,アクセルペダルへ踏みかえる時間の間にエンジン側の準備も整うのでトランスミッションへの負担が軽減されます.
とはいえ,アイドリングストップon offのスイッチがエンジンスタートボタンのすぐ下に配置されているので,任意のタイミングでボタンを押してエンジン再始動させておくという方法でもありかもしれませんね.
メルセデスのホールドやアイドリングストップの操作体系は非常に合理的に作られているので,この辺りもロングドライブ時のドライバーの疲れ軽減に寄与しているかもしれませんね.
コメント
> 坂道発進もDCTはトルコンATより苦手
勉強になります。坂道発進で下がることがままあり、「困ったな」と思っていたのですが、そう言う事だったのですね。
ホールドの件も勉強になりました。坂道だとホールドしておいてそこからアクセル踏むのですが、そうするとご指摘の通りラグがあり、その間に下がってしまっていたので…
ありがとうございます.DCTは低速域ではトルコンATより繊細なアクセル,ブレーキ操作が要求されるトランスミッションですが,慣れると自分でコントロールしているという感じがして楽しくなってきますよ.