臨床実習の医学生は実際にどんなことをしているのか?

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 今回は臨床実習に出るようになった医学生は実際にどんなことをしているのかについて記載していきたいと思います.

 基本的には・・・.残念ながら見学が中心と言わざるを得ません.生身の患者さんが相手ですのでなかなか医学生がドンドンでしゃばっていくことはないのが現状です.

 とはいえ,病棟実習では指導医とともに担当患者さんを割り当てられ,病歴の問診や身体診察を行い,模擬カルテを日々記載していくという研修医へ向けての準備段階的なことを行なっていきます.

 また,外来実習では指導医の外来に同席して外来は実際どのような患者さんを相手にどのようなペースで行って行くものなのかを見学してきます.たまに,科によっては初診外来に来られた患者さんが,どのような主訴で来られたのかなどを聞き取る「予診」というものを取らせてもらうこともあります.実際に患者さんと初対面で予診を行いながら,内容を書き込んでいくことは緊張しますが,外来をしている医師になった気分でちょっとテンションが上がったことを覚えています.

 上記が主に内科系の内容ですが,外科系ではどうなのでしょうか?外科系でももちろん病棟実習や外来実習もありますが,やはり手術が貴重な大変となります.手術はただ遠くから画面越しに見ているだけというわけではなく,実際に手洗いを行い,滅菌ガウンを着た上で執刀医の隣で手術を間近に見学することもあります.その場合は手術の進行に合わせて,術野に登場する神経や筋肉などの構造物の名前を執刀医から質問攻めにされることもあり,緊張します.2年生の時に実施した解剖の知識が重要になってくるのですが,解剖実習時のホルマリン固定された献体と手術時の生体とでは見え方が異なるため,答えるのが大変難しいです.また,手術の終盤には糸を結ぶ行為を指導されることもあります.当然外科医は毎日膨大な数の糸結びを行っており,糸結びは芸術的なレベルに高速です.そんな指導医に見守られながら医学生はゆっくりと基本に忠実に糸結び練習を行なった成果を見せなければなりません.(一般的な結び方と手術で必要となる糸結びは手順が異なるため事前に練習が必要なのです.)

 もちろん実習中には患者さんの急変あり,手術中の緊急事態ありとスリリングな医療現場を肌で体感して行くことになります.若い研修医の先生方の背中をみながら自分の将来を想像することも実習の有意義な価値と言えるでしょう.

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